●大晦日
今年は大学進学・京都転居、沖縄・韓国旅行が印象に残っている。市民活動や政治活動も再び始めた。来年はひきつづき学業を中心に読書や趣味などを深めたい。
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今年は大学進学・京都転居、沖縄・韓国旅行が印象に残っている。市民活動や政治活動も再び始めた。来年はひきつづき学業を中心に読書や趣味などを深めたい。
少しだけ家事を手伝う。小学生の頃は年末の3日間くらい弟と一緒に大掃除を請け負って、窓拭きから台所・風呂などの水まわりまできれいにしていた。
松本清張著『砂の器』(新潮文庫・1973年)を読み終わる。映画とくらべて真正面から表現してはいないがハンセン病が背景として横たわっている。
東北本線が強風で運転を見合せたため途中で高速バスを使う。郷里に戻って介護事業にとりくむ友人を訪ねる。友人の紹介で訪問看護支援センターやデイサービスを見学。
来夏の参院選に姫井由美子県議の擁立が決まる。姫井さんは司法書士・行政書士をしながら二人の子どもを育て、JC(青年会議所)やリサイクルの市民活動をつづけてきたアクティブでポジティブな市民派。03年の県議選では手づくりの政治資金パーティーを行ったり、04年には『岡山弁憲法』をつくるなど活動もユニーク。自民党現職は強敵だが「挑戦なくして成長なし」との決断にエールを送りたい。岡山県は俄然注目区になってきた。
只見線で中越から会津に抜ける。小出・会津若松全線を走る列車は1日3本しかない。高齢者と子どもが多い生活の足。
鉄道ファンの友人と18きっぷの旅。新潟県中越地方に暮らす知人を地震直後から2年ぶりに訪ねる。豪雪地帯なのに暖冬で雪がないが、地震の傷跡が残るなか町村合併や郵便局・農協の統廃合によって生活基盤が成立しなくなる現状を知る。
久々にワインだけを飲む。もともとビール党だが最近はラフロイグにはまっている。
昼は久々に選挙権年齢について学習会。約5年前に共同執筆したブックレット『16歳選挙権の実現を!』(現代人文社)が在庫切れとのこと。資料などが古くなっているので改訂話がもち上がる。
晩は恒例の忘年会。今年も15年来の友人から大学の先輩まで幅広く約40名の参加。毎年ホスト役で走りまわっているが多少落ち着いて話ができた。
年内の講義が終了。後期になって学校生活に慣れたので市民活動を徐々に始め、茶道にも挑戦している。来年も学業とバランスよく両立したい。
キリスト教国の植民地でない韓国でキリスト教が浸透した背景に、イ・スンマ(李承晩)大統領など戦後指導者が植民地時代に宣教師の手助けで渡米するなどキリスト教徒の多かったことが挙げられている。ちなみにクリスマスを公休日としている数少ない国でもある。
社民党の福島瑞穂党首が臨時国会終盤の民主党の対応を受けて参院選での議席増の重要性を強調したとの報道。比例区と複数定数の選挙区は理解できる。だが29県に上る一人区で社民党が単独で勝利を収められるのか。独自候補擁立が比例区の得票増に必要というが効果がはっきりしない。民主党以外の野党を支持する有権者は選挙区では与党候補に勝つ可能性の高い民主党候補に、比例区では社民党や共産党に投票する傾向は衆院選でも強まっている。社民党は独自候補にこだわらず、雇用や社会保障など選挙協力の条件となる政策課題を示して民主党との協議に応じれば分かりやすい。
近藤孝弘著『ドイツの政治教育-成熟した民主社会への課題-』(岩波書店・2005年)を読み終わる。ドイツ(旧西ドイツ)はワイマール共和国の民主主義の下でナチスの台頭を許した反省から、戦後に人種主義やナチズムなど憲法体制に反する結社を禁ずるなど「闘う民主主義」という考え方がとられてきた。
こうした制度と車の両輪になるのが政治教育だが、東西両独建国直後の1950年代は冷戦の影響で、過去と向き合い批判精神を養うようなプログラムはできていなかった。60年代後半の学生運動・ベトナム反戦運動・社民党による政権交代などを経て、ようやく今に至る政治教育の骨格が完成したことを紹介している。
また政治教育とは歴史教育との視点が極めて重要なことが理解できる。政治意識・歴史認識の隔たりは東西間だけでなく西の中でも今なお大きく、80年代からは追悼施設教育などを充実している。
選挙権年齢引き下げでも未成年の18歳(今は成人)から選挙権を保障する、州によって16歳から地方選挙権を保障するなど、同様に敗戦国で経済大国にもかかわらず政治的関心・成熟が十分でない日本にとって示唆に富む国と感じていたが、連邦と州に置かれた政治教育センターによるカリキュラムや模擬選挙などの紹介を読んで改めて意を強くした。
フランツ・ファノン『黒い皮膚・白い仮面』からポストコロニアリズムについて考える。被植民者の劣等意識は人種差別の結果つくられたものにすぎないと、ファノンは宗主国フランスで学んだ精神分析を通じて植民地主義の不条理を告発している。
島崎藤村『破戒』(岩波文庫・1957年)を読み終わる。ちょうど100年前に書かれた本だが、激しい差別のなかで自らの出身を蔑んでしまう主人公の姿を描いている。
祖母宅に一泊して岡山に行くため金光駅に向かうと583系が2編成停車している。金光教阿倍野教会のために毎月臨時列車が走るらしい。向日町区の「きたぐに」で使う車両ではないか。583系は活躍の場が狭まっており2編成を目にするのは珍しい。
四条烏丸のキンコーズで大量にコピー。東京でのNPO活動では新宿のキンコーズをよく使っていたが、両面やソートなどの機能があるので効率よくコピーできる。岡山ではコピー機があったため使う機会がなかったが京都では重宝しそう。
茶道を始めるときに訪ねた老舗茶店の若主人の紹介で和菓子・染織・作庭・能楽などなど京文化を支える同世代の方々と交流。学生大会があったため二次会からの参加だったが、弁当が用意され和菓子と抹茶もつくなど粋な会。とてもよい時間を過ごした。
はじめて茶道の稽古に通う。京都で学生するならと周囲から勧められて決心。まずは袱紗さばきの練習を反復して覚える。クリスマスツリーをかたどった金団の和菓子と抹茶をいただいたが美味しかった。徐々に慣れていきたい。
沖縄ショートプログラムのメンバーで報告展と4回生が多いので卒論の打ち上げを兼ねて沖縄料理店で忘年会。卒論のテーマを3回生で選択できる「調査演習」と同じにすると、さらに掘り下げなければならず苦労するから、「調査演習」のときにネタを取っておいたほうがよいと貴重な助言をもらう。
アメリカにおけるヨーロッパ系、アフリカ系、先住民の歴史を学びながら植民地主義を考える。晩はキャンパスセクハラを考える会。参加した学生は多くなかったが人文系と芸術系の学部を置く大学として、とくにキャンパス内での表現活動と差別行為の関係について意見交換する。
表現の自由は最大限保障されるべきだが、言葉で差別を指摘されれば言葉で説明を尽くす責任が表現者にはあると感じる。
久々の議員会館。来年の通常国会では憲法改正国民投票法案を契機に成人年齢引き下げの議論が始まると思われるので、ご無沙汰をお詫びしながら挨拶する。
教育基本法改正反対の皆さんが路上で訴え続けている。つぎは改憲が政治日程に上がるとの危機感もあるのだろう。国民投票法案をめぐってはいわゆる護憲派のなかにも「改憲の一里塚」として反対する意見と「改憲・護憲に中立的な手続法を定めるべき」として賛成する意見がある。できれば多くの護憲派が賛成する方向で制定してほしい。
みなとNPOハウスにでかける。六本木の俳優座や旧防衛庁近くの一等地に建つ旧三河台中学校跡地活用策として2002年にオープン。私が参加している子どもの権利条約ネットワークやRightsも事務所を置いているが残念ながら耐震性を理由に来年で閉鎖される。
岡山でも旧出石小学校が同様の活用策をとっていたが取り壊して複合施設を建てた。ただ気になるのが最近の人口の都心回帰。まだ校舎の残っている旧深柢小や旧内山下小は取り壊しても大丈夫だろうか。
高速バスで東京。一旦実家に戻って休息した後、早稲田大学で行われた子どもの権利条約ネットワーク学習講座に参加。子どもの権利委員会の子どもの意見表明・参加に関する一般的討議についての報告を聴く。勧告では「新たな社会契約」という言葉で市民としての子どもという概念を述べている。中座して大宮での『三神たかし』と未来の見沼区を創る会設立集会に参加。三神さんはRightsの2004年度代表理事として米大統領模擬選挙の視察などもしてきた26歳で会社員を辞めて市政に挑戦する。雨のなか浦和高校の後輩など多数参加していた。さらに御茶ノ水でシンポジウム「これからの多様な性&家族&ライフスタイル」に参加。宮台真司さん、及川健二さん、上川あやさんらがパネリスト。トランスジェンダーをカムアウトして03年に世田谷区議となった上川さんの「可視化することで政治も行政も反応する」との言葉は重かった。宮台さんは最後に残る家族の機能として「子どもの社会化」と「大人の感情的な安全保障」を挙げ、これらを維持するためにひとり親や同性の親など家族の形態を広く認めていくことと、いわゆる「伝統」的な家族形態にこだわることのどちらが本来の保守主義なのかを問うていた。
進学から半年がすぎて学生生活に慣れたが、最近は講義後も学校に残って課題や読書に努めている。市民活動や政治活動との両立をはかるためにも学業に意識的に取り組みたい。
このテーマで文章を書く。90年からの市民活動をふりかえり、活動とは「主張に理解」を求める行為だと考えていたのが、01年の全国キャラバンの経験から活動スタイルが「姿勢に共感」を求める行為に変質した。このことは活動で使ったコピー「動けば変わる。そのリアリティを伝えたい。」という言葉にも投影している。だが共感重視の活動がつづけば人々の現実感覚が具体的事象に限定される危険を感じる。こんな趣旨でまとめる。
国民投票法案での投票権年齢引き下げ議論にあわせて、成人年齢の議論が与野党で始まる気配だ。民法や公職選挙法のほかに、少年法、未成年者飲酒禁止法、未成年者喫煙禁止法など、一説には関係法令は24~25あるとも言われており、大きな議論になることが予想される。子どもの権利条約批准の際に議論したが、民法や少年法は20歳、児童福祉法は18歳と法律によって大人と子どもの境界が異なっている。ただ法律には各々の目的があるので一律でなくともよい。ドイツでは成人が21歳のまま選挙権が18歳に引き下げられ、後に成人も18歳に下がっている。注意すべきは成人年齢の議論がまとまらないのを理由に選挙権年齢引き下げが延びることだ。
講義では絵葉書をつうじて帝国主義や植民地支配について考察する。台湾の高砂族や新高山、中国でアヘンを吸引する女性、ベルサイユ条約締結後の「平和記念東京博覧会」、満州の炭鉱や製鉄所(満鉄発行)など。なかには世界一周旅行という名目でブラジル移民を勧める絵封筒もあった。
絵葉書がメディアとして国家の姿勢を国民に浸透させる役割を果たしており、植民地支配はハード面の軍事力だけでなくソフト面の教育やメディアが支えていることが分かる。
政治的中立とはなにか改めて考えている。日本ではマスメディアが政治的中立を言うことが多く、市民メディアのオーマイニュースも日本の創刊宣言では「政治的・思想的な中立」を謳っている。
こうした傾向はNPO業界にも根強い。NPO法で「政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対することを主たる目的とする」ことや「特定の公職の候補者若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又はこれらに反対することを目的とする」ことは規制されている。ただNPOは課題をもって活動しているから解決のための政治活用は容易に想像できる。ようやく日本でも1990年代半ばからNPO法や情報公開法の制定を求めるNPOのなかに、積極的なロビー活動を展開して立法機能を議員と市民で共有する「市民立法」というべき動きが広がっている。
だがNPOの主張する政策課題に賛同する政党や政治家を多数派とするための活動はできていないのが現状だ。医師会・遺族会・労働組合に代表される各種団体は自らの主張を多数派とするため政治連盟をつくって選挙応援や政治献金をしている。こうした行為はヤミ献金など政官業の癒着の温床になる(これは許されない)一方で、国民による民主主義の活用とも言える。
今こそNPOは、単に政治的中立という言葉に逃げ込むのではなく、自らの主張を実現するため政治とくに選挙を活用して多数派をつくる活動を真剣に考える時期ではないか。
国保の滞納者、滞納者に保険証でなく窓口で一旦10割負担が必要な資格証明書を発行する自治体、国保料徴収強化を求める国を追う番組を見る。滞納者は病院にかかれないため病気が悪化するなど結果として医療費を上げている。
農業や自営業が中心だった国保はいまやパート・フリーター・失業者・退職者が多くを占め、大手企業の組合健保や公務員共済と分立している現状では財政が好転する見込みも少ない。国民年金と同じく持続可能な制度設計を考えないといけない。
与党が国民投票法案の投票権年齢について、本則で18歳・付則で20歳および経過措置3年程度で民法や公職選挙法など関連法令改正を規定するとの立場を示した。つまり3年程度は20歳だが、この間に民法(成人年齢)や公職選挙法(選挙権年齢)などを18歳に引き下げて、国民投票権も18歳にするというもの。
大きな前進であり評価したい。ただ民法や少年法の改正には法制審議会での議論も予想され、時間を要する恐れがあるので、引き下げが延び延びにならないよう期限を切る必要がある。法案の議論は来年の通常国会に持ち越されるため、働きかけを本格化させたい。
韓国のインターネット新聞「OhmyNews」を立ち上げたオ・ヨンホさんの講演を大学で聞く。「すべての市民は記者である」との考えで設立してから6年。韓国では44,000人が市民記者に登録する一大メディアになった。日本でも8月に誕生して、すでに2,500人の市民が記者として登録している。
興味深かったのは、もともと近代までの社会は集落社会の「噂」といった形でニュースの双方向性があったという視点だ。新聞・ラジオ・テレビの登場は、送り手と受け手を分化させて時間(放送時間や〆切)と空間(ページ)による制約をもたらした。こうしたメディアの制約が市民参加を阻み双方向性を失わせたと言うのだ。インターネットの登場は、この時間と空間の制約を取っ払って再び双方向性を可能にした。さらに前近代と異なりマスメディアとしての影響力を確保できる。
さらにオさんは現在の課題である信頼性と収益構造に触れたあと、今後は市民記者による市民ネットワーク構築をめざしたいと熱く語った。日本は韓国のように実名でネット上で表現する「準備された市民」が少ないとも言われるなかで、オーマイニュースがどんな展開を見せるか注目したい。
1限はスポーツ演習Ⅱでダンベルトレーニング。2限は日本国憲法Aで人身の自由と適正手続。3限は英語Ⅱ。4限は宗教学Ⅱで世界宗教と植民地。夕方はオ・ヨンホさんの講演会。晩は東京の友人と京都の知人などとともに会食。